カリフォルニア女はタフで美しい

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nancy pelosi2007年が明けて、アメリカの話題はもっぱら開会した連邦議会だ。民主党が12年ぶりに上下両院で過半数を奪回したことに加え、下院議長(Speaker of the House)に女性初となるナンシー・ペローシ氏(民主)が選出され、大きな注目を集めている。

同氏は1月4日の就任演説で、「議会にとって、アメリカの女性にとって歴史的な瞬間を迎えた。我々はこの瞬間を200年以上待ち続けた」と述べ、議長の象徴である小槌を受け取って、連邦議会に新たな歴史を刻んだ。

連邦政府ではこれまでも閣僚や高官に多くの女性が起用されているが、なぜこれほど大きく騒がれるのだろうか。それは、憲法で下院議長は大統領、副大統領に次いで連邦政府で3番目の権力を持つと定められているからである。これは政治的な実権とは少し違い、大統領のポストを継承する順番が副大統領の次という意味である。つまり、例えば大統領と副大統領が飛行機事故かなにかで二人とも死亡したら、下院議長が大統領職を引き継ぐということになる。

折しも、2008年の大統領選の有力候補として、ヒラリー・クリントン上院議員(民主)の名前があがっている。女性大統領の誕生が、決して将来の話ではなく、ますます現実味を帯びてきていると、ペローシ氏の就任でアメリカ国民は実感することになったわけである。

さて、ペローシ氏というのはなかなか面白い人物だ。御年なんと66歳。とても見えない。5人の子供を持ち、孫にも恵まれているおばあちゃんである。整形手術の噂も絶えないが、たとえそれが本当でもこの年でこれだけの活力と若さを保っていられるのはすごいことだ、と素直に感心してしまう(ここで使っている写真はあまり良くない。実際のほうがずっときれい)。

出身はメリーランド州ボルチモアで、政治一家に育つ。結婚してサンフランシスコに移り、子育てを終えると自身も政治活動を始め、1987年に連邦下院議員として初当選を果たす。彼女の地場は、全米一リベラルと言われるサンフランシスコ。この地区を代表する連邦議員であるということは、ゲイの権利を擁護し、 移民を受け入れ、妊娠中絶を認めるということだ。2002年には、「イラク戦争決議案」に猛烈に反対した少数派議員の一人だった。

リベラル性の強いペローシ氏には保守派からの反発も大きいが、個人としての彼女は家族を大切にし、立派に母親業を務め、離婚歴もなく、それでいてキャリアを積んで「大理石の天井を打ち破った」(同氏、就任演説より)人物だ。彼女はタフで美しいカリフォルニア女性の代表のようで、見ていて勇気づけられることが多い。これから政治家としての手腕にもっと注目していきたいが、女性としての生き方にも学ぶことは少なくないだろう。

ちなみに・・・

各州から2名ずつ選出される連邦上院においても、カリフォルニアはダイアン・ファインスタイン(民主)とバーバラ・ボクサー(民主)という2人の強力な女性議員を長年選出しつづけている。ファンスタイン氏は73歳、ボクサー氏はペローシ氏と同じ66歳。みなタフで美しいCali Girlsである。

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